Wednesday, January 11, 2012

Collaboration for Music Garden

Posted 18/01/2009 by Haruko Seki / Studio Lasso Ltd  www.studiolasso.co.uk


最近英国在住の武満ファンが組織するTakemitsu Societyなるものに入会した。この会は武満徹の死後彼の作品や人となりを忍ぶことを目的として設立されたもので、会員はミュージシャンをはじめ様々 な職業の人からなる一風変った集まりである。

ロンドンに来て何年かたってから武満徹の音楽を聞いたとき、これは空間でいえば 間=Silenceを表現した音楽ではないかと思った。日本の空間が「間」を主役とし、間を饒舌に語らせることを重要と考えるように、武満の音楽はいかに 音と音の間の無音の音を響かせるか、深い沈黙の音を奏でるかということのために書かれた音楽であるような気がした。

武満の音楽は実際ヴィ ジュルイメージを喚起するもので、私も数年前の国際コンペに出展した作品にて武満徹の音楽を空間デザインに翻訳しようと試みたことがある。最近知ったこと なのだが、武満のある曲は彼自身日本庭園の「間」を意識し、それをモチーフとして作曲していたらしい。

つい先日のことなのだがタケミツ・ ソサエティー会員のイギリス人の作曲家の方から、一緒にミュージック・ガーデンをつくらないか、というお話をいただいた。「ミュージックガーデンというの は、ミュージックなのか、ガーデンなのか?」と聞いたところ、ミュージックによるガーデン、つまりミュージックなのだという返事であった。このコラボレー ション・プロジェクトはまだ始まっていないが、武満徹をより深く識る機会となるのではないかと思い、こころ楽しみにしている。

いつの日か 武満徹の珠玉の一遍”Rain Tree Sketch”を庭園として描くことは、私にとってはひとつの見果てぬ夢である。


Link to:
BBC World Visionaries -Toru Takemitsu

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